番外編.1:エドのその後

 

 盲導犬協会から、手紙と写真が送られてきた。
エドは、6月から大阪の
「ライトハウス」という施設に移動したのだそうだ。
「ライトハウス」とは、盲導犬をはじめ、視覚障害者に関する
様々なボランティア活動を行っている団体で、
エドは、そこの訓練所でこれから約1年間訓練をする事になったのだ。

 日本盲導犬協会は横浜にあって、
私達の家からだと車で1時間30分くらいの所だが、
大阪ともなると、さすがに遠くへいってしまったような気がする。
とっちにしろ、エドには逢えないわけだから関係ないのだが、やっぱり寂しい。
盲導犬協会にずっといるのであれば、
お昼寝しているエド。遊びまわっているエド。近所をお散歩しているエド。
兄弟とじゃれあっているエド。そしてもちろん訓練しているエドを想像できる。
『きっと、あの犬舎の中では、ダラダラしてるよねーきっと』とか、
『散歩中には、きっとあそこの横断歩道が一番訓練しやすいだろうね』とか、
そんな風に・・・・・・。でも、ライトハウスなんて、
今まで名前だけで私たちも知らない場所なのだ。
そんな所にやっと私達と離れて暮らす事に慣れたエドを預けてしまうなんて、
と親心がうずく。

 でも、より多くの盲導犬を誕生させるためには、それもしょうがない事。
その犬の適正にあった訓練所で訓練を受けてたほうが、良いに決まっている。
だから、エドの兄弟全員がライトハウスに行ったわけではない。
日本盲導犬協会の雰囲気に合った子は、実際に横浜の訓練所にいるのだ。

 日本盲導犬協会とライトハウスは、違う団体だけど、
1頭でも多くの優秀な盲導犬を誕生させようという思いは一緒なわけなので、
こうして犬の性格や適正に合わせて訓練所を変えることもあるという。

 今頃は、基礎訓練を無事終えて次のステップに入っているのだろうか。
覗いてみたいという気もする。エドのことだから、きっと上手に訓練をこなして、
いっぱいいっぱい訓練士の人に誉めてもらっているはずだ。
『エドはね、耳の後ろとか、おなかをさすってあげると、
とっても気持ち良さそうにするの・・・。だから、いっぱい撫でてあげてね。』
そんな事を思いながら、送られてきた写真を一枚一枚見ていった。

 

エドの写真みる???

 

 というわけで、久々に見たエドの顔。というか、
私たちには見せなかった表情をしているエドがそこにいた。
少し凛々しくなったような、甘えを見せていないような、そんなエド。
嬉しいような、淋しいような。
エドと別れてもうすぐ2ヶ月。エドが盲導犬になれるかどうか決まるまで、
遅くてもあと8ヶ月・・・・・・。

 

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